漆の里(香川の漆芸)

うるしは心の潤い、肌の温もり

漆芸王国・高松

 

香川の漆器について・・・


玉楮象谷翁
藩政時代、殿様の奨励と支援を受けた工業や文化は、
今日まで永く受け継がれています。香川県の漆器の伝
統技法などがその類です。香川の漆器は歴史の古さよ
りも、質も量も旧藩の保護と理解のもとに発展し、幾多
の名工を生み、巨匠を出しています。漆器をこれほどま
でに開花させたのはやはり茶や花を愛した殿様のおか
げでしょう。寛永15年水戸の国から松平頼重公が高松
へ入封、漆器や彫刻を進め名工を育てたが注目される
のは玉楮象谷であります。象谷翁は、明治時代の存清、
蒟醤、紅花緑葉など中国伝来の漆器技法を研究し、わ
が国古来の仕法を加味して漆塗技法の新しい分野を開
拓しました。
蒟醤の料紙箱と硯箱
(重要美術品指定)
松平公益会 玉楮象谷作

 

通産大臣指定伝統的工芸品 各塗りの製造工程

象谷塗 後藤塗 蒟 醤 存 清 彫 漆
1) 木地磨き 1) 木地磨き
(小物の場合)
1) 木地固め
(和家具の場合)
1) 木地固め
2) 木地固め 2) 摺込み 2) 刻苧
3) 刻苧 3) 目止め 3) 刻苧研ぎ
4) 刻苧研ぎ 4) 磨き 4) 布着せ
5) 磨き 5) 摺込み 5) 地付け
6) 木地固め 6) 刻苧 6) 地研ぎ
7) 磨き 7) 研ぎ 7) 地固め
8) 木地固め 8) 磨き 8) 切粉地付
9) 磨き 9) 摺込み 9) 切粉地研ぎ
10) 菰付け  10) 磨き 10) 切粉地固め
11) 菰取り 11) 摺込み 11) 錆付け
12) 艶付け 12) 磨き 12) 錆研ぎ
象谷塗仕上げ 13) 中塗り 13) 錆固め
14) 研ぎ 14) 黒中塗り 14) 色漆塗 A
15) 朱中塗り 15) 研ぎ 15) 色中塗 B
16) たたき 16) 中塗 16) 色中塗 C
17) 柄研ぎ 17) 研ぎ 17) 色中塗 D
18) 上塗り 18) 上塗り 18) 色中塗 E
19) 本研ぎ 19) 荒研ぎ 19) 本研ぎ 19) 上塗り
20) 摺込み 20) 彫り 20) 摺り 20) 本研ぎ
21) 胴摺り 21) 色埋め 21) 呂色磨き 21) 彫り
22) 摺込み 22) 炭研ぎ 22) 置目 22) 炭研ぎ
23) 胴摺り 23) 呂色研ぎ 23) 彩色 23) 呂色研ぎ
24) 摺摺り 24) 摺り 24) 炭研ぎ 24) 摺り
後藤塗仕上げ 25) 油磨き 25) 摺り 25) 油磨き
26) 摺り 26) 油磨き 26) 摺り
27) 呂色磨き 27) 摺リ 27) 呂色磨き
蒟醤仕上げ 28) 呂色磨き 彫漆仕上げ
29) 彫入れ
30) 菰付け
存清仕上げ

 

卓生産高は全国シェア75パーセント。
香川漆器の一翼を担っているものに、日本間に不可欠な座卓があります。


伝統工芸品指定−香川の漆器

伝統に生きる香川漆器。

●  蒟醤  ●
きんま

蒟醤丸盆

蒟醤棗 利休

蒟醤飾盆 彩

香川の漆器の代表である蒟醤は、タイ国の植物の実の名称だと言われ、何回も塗り重ねた上に
ケンで文様を線彫りしてそのくぼみに色漆を象嵌する技法です。

後藤塗
ごとうぬり

後藤塗梅型三段重
別名「梧桐塗」とも書かれていますが、
香川の創始者である後藤太平の偉業を
たたえて「後藤塗」として知られています
最初余技として彫抜盆、茶道具に塗ら
れていましたが、塗りの堅牢さと優雅さか
ら広く愛用さました。

存清
ぞんせい
 
存清硯筥 鉄仙
技法ルーツは、東南アジアに起こり、
日本へは室町中期に伝えられたとさ
れます。天保年間玉楮象谷が中国の
古い技法に新しい技法を加え日本的
にしたのが始まりです。

彫漆
ちょうしつ

彫漆飾壺
中国から日本に伝来してきたものと
言われており、漆塗りの中で一番漆
の特徴を利用しています。何層にも
各色漆を塗り重ね、その回数は数十
回から二百回以上に及ぶこともあり
ます。

象谷塗
ぞうこくぬり

象谷塗丸盆と茶托
漆を数回重ね塗りをして、その上に川や
池に群生している真菰の稈の中に入って
いる粉末を漆の上に撒く塗り手法です。

 

年間組合行事
1月 地場産業フェア サンメッセ香川
3月 全国漆器展 東京都内
3月 全国伝統工芸品展 東京都内
3月 香川の漆器まつり 玉藻公園披雲閣
4月 香川の漆器展 東京青山伝産センター
4月 香川のぬりもの展示会 東京青山伝産センター
5月 香川の家具とぬりもの新作見本市 サンメッセ香川
10月 香川の伝統工芸品展 高松三越
10月 香川漆器伝統工芸まつり 栗林公園北館
10月 四国の伝統的工芸品展 四国各地
11月 香川の家具とぬりもの新作見本市 サンメッセ香川
11月 全国伝統工芸士展 全国各地
11月 伝統工芸ふれあい広場 全国各地

年間を通じて、土・日曜・祝日は、栗林公園商工奨励館において伝統工芸士による漆器の製作実演を行っております。

            
香川の家具とぬりものの新作見本市会場(サンメッセ香川)  香川の漆器まつり(玉藻公園披雲閣)


香川県漆器工業協同組合

高松市春日町1595
電話 0878−41−9820
FAX 0878−41−9854


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